2017年8月6日日曜日

哲学めいた文章を読む練習問題

昨日の「パフォーマティブ」ネタの続きでもあるYO.

森山至貴『LGBTを読み解く』(ちくま新書,2017年)が手元にある方は,第6章「5つの基本概念」から,「言語は綻びによってこそ可能になる」の小見出しではじまるセクションで,ひとつ練習問題をやってみませんか.

このセクションでは,J.L.オースティンを引きつつ「パフォーマティブ」「コンスタティブ」の対をおおまかに解説したあと,デリダが「辞書的な意味というものに疑問をなげかけ」た云々の話をはさんで,その後の「男らしさ」「女らしさ」もパフォーマティブである,というセクションにつないでいます.

問題】筆者がもちいる「パフォーマティブ」は,当初,約束のような行為を遂行するという意味で導入されていますが,その後,この短いセクションのどこかで意味が変わっているようです.「発語においてなんらかの行為を遂行する」という意味でなくなった箇所はないでしょうか.候補を見つけ出してください.また,その箇所での「パフォーマティブ」は,パラフレーズするとだいたいどんな意味でしょうか.

問題のフォローはまた後日.

Update: 解説編を書きました

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