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2018年11月25日日曜日

Bookmark: 「戦争による死者の9割は市民――その統計はほんと?」(BBC)

BBC Radio4 のポッドキャスト More or Less: Behind the Stats の力作エピソード:


「戦争による死者の9割は市民」という主張はウプサラ大学(スウェーデン)の報告で強調されたものの,それを裏付ける証拠はほとんどないのだという.

2018年11月16日金曜日

「われわれとしては給付付き税額控除制度の導入を主張できない」

岩田規久男『日銀日記』(Kindle版,筑摩書房,2018年),2015年1月26日の記述から抜粋:
「(…)消費税は逆進的で所得再分配上は望ましい税ではない.それでもなお消費税増税を主張するのであれば,その逆進性を縮小するために給付付き税額控除制度を導入すべきだ(…)」と,新聞や通信社の記者と会うごとに述べている.この私の提案に対しては,私が話した記者に限れば,賛成が多い.しかし,彼らは異口同音に,「給付付き税額控除制度を導入すると,軽減税率は不要になり,新聞は軽減税率を受けられなくなるので,われわれとしては給付付き税額控除制度の導入を主張できない」という.

2018年11月9日金曜日

ピンカー「政治的正しさがトランプを当選させた面もある」(大意)

少し前のインタビューで,ピンカーがそういう話をしている.
  • "Steven Pinker on Sex Differences, Human Nature, and Identity Politics (Pt. 1)" The Rubin Reports (YouTube), March 3, 2018;28:05あたりから.

2018年10月12日金曜日

コーエンのクルーグマン・インタビュー(ポッドキャスト)

書き起こしもあって親切ね.

ポッドキャスト用のアプリには Google Podcasts がべんり.再生速度の調節が細かくできる.

2018年9月19日水曜日

藤津亮太氏インタビューが面白かった: 「配信はアニメのストーリーを変えるのか」

テック系ライターの小寺信良&西田宗千佳コンビがやってるメールマガジン『金曜ランチビュッフェ』に連載されたインタビュー記事「藤津亮太さんに聞く「配信はアニメのストーリーを変えるのか」」が面白かった.Amazon の kindle unlimited を利用していたら,無料で読める.

2018年1月21日日曜日

ピンカーのレイコフ本書評: 抜粋

むかしむかし,言語学者で「概念隠喩」研究のパイオニアとして広く知られるジョージ・レイコフが,アメリカ民主党ひいては進歩派を応援しようと,自分のこれまでの研究を応用した助言を本にまとめて世に問うたことがあった.

  • Don't Think of an Elephant: Know Your Values and Frame the Debate. Chelsea Green Publishing, 2004.
  • Whose Freedom?: The Battle over America's Most Important Idea. Farrar, Straus and Giroux, 2006. 
レイコフはいまでも政治的な発言・提言を続けているようだ

2017年9月11日月曜日

clip: 科学ニュースのソース明記

▼ 科学ジャーナリストとして活動してる松永さんのツイート:

2017年8月5日土曜日

clip: Radiohead "videotape" のヒミツ(動画)

ニュースサイト Vox の YouTube チャンネルがたまにつくる文化ネタも,なかなかおもしろい.新しくアップロードされた動画は,Radiohead "Videotape" の隠れたリズムについて解説してる.ぼくは音楽がてんでダメで,とてもじゃないけど「なるほど全部わかった!」とはならないけれど,それでも興味を惹かれる内容だった.




「無敵」の人になるための3点セット

3つそろえて,無敵の邪悪なひとになろう!
  • テロリスト的蒙昧主義:わざと曖昧模糊とした書き方をして,なにを言ってるのかわかりにくくしよう! キミの批判者が「あいつはこういうことを言っている」と言ったらこう言い返してやろう――「あなたは私を理解していないよ.あたまがわるいね!」
  • 「泥壕」戦術:キミの批判者に対しては,「この議論にはこれだけの膨大な文献の歴史と蓄積がある.しっかり読んで出直してきたまえ」と言ってあしらおう! 相手がほんとに読み始めたら,みずから泥壕にハマってくれたようなものだ.やったね!
  • グル効果:とても上手くいったときには,キミの曖昧模糊とした言動に深遠な意味を読み取ろうとしてくれる集団がつくれるかもしれないぞ! ただし,深読みに誘導できるだけのの地位や権威や「カリスマ」が必要だけどね!

もちろん,よいこはこんな手を使ってはいけませぬ.

一方で,この3つと似て非なるものとの区別を忘れてはいけない.
  • 明快な文をただ誤読している人への指摘:明快な文についてあからさまな誤読をして世間に広め,まちがいを指摘されると逆にキレる,という手合いもいるかもしれないね.「きみは誤読しているよ」という指摘がいつでもテロリスト的蒙昧主義とはかぎらない.
  • そうは言っても文献は読まねばならん:どんな分野でも年数が経つにつれて文献が積み上がっていくのは当然だ.「泥壕」について書いてるノア・スミスがリンク先で最初に言っているように,議論の参加者に基本的な研究文献の知識が足りないせいで支障をきたすことも大いにありうる.そこで,ただの泥壕とそうでない研究文献の蓄積を見分ける経験則が「論文2本ルール」だ.相手がいう「膨大な研究文献」から模範・代表といえる論文を2本提示してもらう.立場が逆なら,そういう論文を2本,自分がスイとお出しできるのがのぞましい.
  • 協調的に意味をくみとる:グル効果は,コミュニケーションにあたって協調的にふるまうことの副作用,あるいは解釈における善意の原則の暴走と言える.だからといって,いろんな議論で他人の言葉を解釈するときに「この文脈でそういう解釈はありえないだろう」といった善意を発揮するべきでない,という話にはならない.

2017年4月24日月曜日

神話の反駁はかえって神話を強めてしまうことがある

なぜなら,神話・間違った情報を訂正するときにその神話や誤情報に繰り返し言及することで,読み手の記憶に神話・誤情報の方が強く残ることにつながりうるからだ.――では,どうすればいいか:


(via "More or Less," BBC Radio)



2017年3月7日火曜日

weblog:「ブライトバートがみちびく右派メディアのエコシステムがもっと幅広いメディアの使命を変えた」



▼ 一部抜粋:
Our analysis challenges a simple narrative that the internet as a technology is what fragments public discourse and polarizes opinions, by allowing us to inhabit filter bubbles or just read “the daily me.” If technology were the most important driver towards a “post-truth” world, we would expect to see symmetric patterns on the left and the right. Instead, different internal political dynamics in the right and the left led to different patterns in the reception and use of the technology by each wing. While Facebook and Twitter certainly enabled right-wing media to circumvent the gatekeeping power of traditional media, the pattern was not symmetric.

「テクノロジーとしてのインターネットこそ,フィルターに守られた繭につつまれ〔個人の好みにあわせて編集された〕「日刊じぶん」(the daily me) だけを読んで暮らすことを可能にすることで公共の言説を断片化し意見を両極端にわけている」という単純な筋書きに,我々の分析は異議を唱える.もしも,テクノロジーこそが「事実無用」(post-truth) 世界を推進する最重要の要因だったなら,左派と右派とで対称的なパターンが生まれていると予想されよう.だが,左派と右派とではそれぞれ内部ではたらく政治の力学が異なるために,左右でこのテクノロジーの受け止め方と利用法に異なるパターンが生じている.なるほど Facebook と Twitter のおかげで右派メディアは伝統的メディアがもつ最低限の品質維持(ゲートキーピング)の力を迂回できるようになったが,このパターンが〔左派と右派でそっくりな〕対称をなしてはいなかった.

2016年9月6日火曜日

メモ:クルーグマン「ゴア化されるクリントン報道」(2016年9月4日)

概要:2000年大統領選のとき,メディアはブッシュを正直者のように描き,政策のごまかしを伝えなかった;ゴアについては,政策をまともに評価せず,「自分がインターネットを発明したと吹聴している」といった虚偽のエピソードで悪印象をつくった.いまもそれと同じことを繰り返している.

トランプを正直者のように描くのはムリだが,それでも及第点には達しているかのような印象は避けがたい.プロンプトに映されるとおりに原稿を読んでいれば大統領候補らしく見える.スキャンダルは驚くほどわずかしか注目されていない.

一方,クリントンのやることは腐敗しているにちがいないとメディアでは決めつけられている.たとえば,巨大慈善団体のクリントン財団の金を流用したりやクリントンが公職の地位を寄付者優遇に使っているのではないかと疑いをかけられている.

ああいう巨大な組織をメディアが監視するのは当然のことだけど,同財団は独立の監視団体からアメリカ赤十字より高いA評価を受けている

では,公職の立場を利用して寄付者を優遇している可能性についてはどうか.AP通信は「大統領としての倫理が試される」などと書きながらも,寄付者にクリントンが会った例としてその記事にでてくるのは,たまたま友人でもあるムハマド・ユヌスとの会合くらいで,出せる例がそれくらいしかないなら他に既知の問題があるわけない.

むすび:「事実に集中してくれ.アメリカも世界も,ほのめかしの当てこすりに再びつまずかされるような余裕はありゃしないんだから.」

Twitter では,このコラムにリンクして本人がこうコメントしている:
「ジャーナリストに嫌われるだろうから今日のコラムを書くのは気が進まなかったけれど,道義的な義務のように感じた」んだそうだ.

(以上,Twitter でのツイートをまとめなおした)