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2020年8月26日水曜日

新刊メモ: プラックローズ&リンゼイ『シニカルな理論たち』(Cynical Theories)

  • Helen Pluckrose & James A. Lindsay, Cynical Theories: How Activist Scholarship Made Everything about Race, Gender, and Identity—and Why This Harms Everybody. Pitchstone Publishing, 2020. [Kindle]

著者紹介によると,プラックローズは著作家で Areo Magazine ってやつの編集者だそうで,もともと人文学をやってたけれどそこから遠ざかったらしい.リンゼイは数学者 (Ph.D) で,New Discourse ってウェブサイトをやってる.この2人は,以前,ソーカル事件と似たトリックを仕掛けたメンバーでもある.

本文はこんな構成になってる:

  • 序論
  • 第1章: ポストモダニズム:知識と権力の革命
  • 第2章: ポストモダニズムの応用編: 抑圧をリアルなものにする
  • 第3章: ポスト植民地理論: 西洋と脱構築して他者を救う
  • 第4章: クイア理論: ふつうからの自由
  • 第5章: 批判的人種理論と交差性: 人種差別を終わらせるべくいたるところに人種差別を見出す
  • 第6章: フェミニズムとジェンダー研究: 洗練としての単純化
  • 第7章: 障害・肥満研究: 支援グループのアイデンティティ《理論》
  • 第8章: 《社会正義》の学術と思想: 《社会正義》に合わせた真実
  • 第9章: 《社会正義》の実践編: いつでも書類上では《理論》はすばらしい
  • 第10章: 《社会正義》イデオロギーへの代案: アイデンティティ政治ぬきの自由主義







2018年12月3日月曜日

レン=ルイス近刊『我々を欺いた嘘』

経済学101でちょくちょく訳してるサイモン・レン=ルイスせんせいの新著 The Lies We Were Told(ブリストル大学出版局)の Kindle版が出ていたので買っておいた.いつ読めるんだ…冬休み?

章立てはこんな具合:
  • 序文(ポール・クルーグマン)
  • 導入
  • 第1章 イギリスの緊縮のマクロ経済学
  • 第2章 ユーロ圏
  • 第3章 緊縮の帰結
  • 第4章 2015年イギリス総選挙
  • 第5章 労働党の転換
  • 第6章 EU離脱
  • 第7章 メディア,経済学,ドナルド・トランプ当選
  • 第8章 経済学者と政策立案
  • 第9章 ネオリベラリズムから金権政治へ
  • 結語
ぱらぱらめくってみると,ブログ Mainly Macro の記事を再編集して「後記」(postscript) を書き加えてできあがってるようだ.

2017年11月11日土曜日

ジェフリー・ミラー『消費資本主義!』が出ます

v(・∀・)v イェーイ

4月に翻訳原稿を終わらせてから刊行の準備を進めてきた――というかいまも絶賛作業中の――翻訳書の刊行情報がようやく出てきました:
ジェフリー・ミラー『消費資本主義!――見せびらかしの進化心理学』(勁草書房,2017年12月30日)
正直,もっと早く日本語圏に紹介されてよかった本じゃないかと思いますが,ともあれ,better late than never というやつですな.

書店向けの見出し文:
《「やあ人類、お買い物はたのしいかい?」――まあね。でも見せびらかし消費っていったい何なんだろう? 進化心理学で答えに迫ろう。》
同じく内容紹介:
人々が見せびらかし消費をしてることならみんな知ってる。でも正確なところ何を見せびらかそうとしてるのかは、マーケティング理論もよくわかってない。カギを握るのは「ビッグファイブ特徴+知性」と「コスト高シグナリング」だ。マーケターには洗練された理論を、消費者にはかしこい消費生活のヒントを、進化心理学からご提案。
shorebird さんによる原書 Spent の書評はこちら.非常に参考になります(なりました).これを読めばどういう本なのかわかるので,もはや「訳者あとがき」に何を書けばいいのやら.

準備中のサポートページはこちら

Amazon でのお買い求めはこちら



2017年9月7日木曜日

clip: ハーフォードせんせいのおすすめ本: G.カスパロフ Deep Thinking

コラムニスト・経済学者のティム・ハーフォードせんせいのブログで紹介されていた本:

著者のカスパロフせんせいは言わずと知れたチェスの元チャンピオンで,人工知能「ディープブルー」と対戦した人.Kindle版はお安いね.タイトルをグーグルせんせいに訳してもらうと,『深い思考:機械知能が終わり、人間の創造性が始まるところ』だそうだ.

ハーフォードせんせいの紹介文いはく――
「機械知性の限界とその先にある人間の創造性」を考察すると宣言しているものの,この論点についてはとくに深いことは言っていない.それでも,カスパロフはイノベーションと冒険にちていくつも面白いことを言っている(リスクの高い基礎研究より限界利得をとる方が好まれている点をぼくと同じく,彼も懸念している).それに,チェスにおける AI の歴史はすばらしい.本書のキモは,ディープブルーと彼の対戦録で.まるでスリラー小説のような読み応えがある.良書.

関連して,カスパロフの TED トーク:
ちょっと英語にクセがあるけど,おもしろいよ.






2016年6月5日日曜日

お買い物




ツイッターのタイムラインに RT で流れてきたツイートをみて,ついつい買ってしまった.

当該の絵本はこれ:
電子書籍版も国内在庫もないけれど,2016年6月5日現在の価格だと海外発送で送料込みでも1000円未満で手に入る.ぼくの場合はイギリスからの発送で本体¥685+送料¥257だった.

2016年5月29日日曜日

メモ:「テクノロジーの進化論」をほぼ同時に提起した5冊

マット・リドリーが The Evolution of Everything で,テクノロジーの発展を進化の観点で考えることを提起した本が自著も含めて同時期に5冊でていると述べている(第7章).その5冊:

  • Kevin Kelly, What Technology Wants
  • Brian Arthur, The Nature of Technology: What it is and How it Evolves
  • Matt Ridley, The Rational Optimist: How Prosperity Evolves
  • Steven Berlin Johnson, Where Good Ideas Come From: The Natural History of Innovation
  • Tim Harford, Adapt: Why Success Always Starts With Failure