- "Junk Food's Last Stand," Bloomberg, March 3, 2015.
- Paul Krugman, "Heavy Politics," The Conscience of a Liberal, March 5, 2015.
- Paul Krugman, "Pepperoni Turns Partisan," New York Times, March 6, 2015.
ブルームバーグ記事によると,ピザ大手各社の政治献金は,大多数が共和党に対するものになっている.とくに顕著なのはピザハットだ:
[ブルームバーグから引用:献金の 98.9%が共和党向け]
この記事じたいが興味深いので,英文でもよければおすすめ.
クルーグマンの3月6日付けコラムは,この記事を参照しつつ,「ピザ党派主義からは,アメリカ政治全体で起きてることもよくわかる」と論じている.
コラムの要点だけ押さえておこう.
- 政府機関や食品関連の活動家たちによる圧力が高まるなかで,食品業界のなかにはより健康的な選択肢を提供しようと苦心しているところもあるけれど,ピザ業界は別の道を選んでいる.
- 【個人の自由が争点?】:ピザ業界ロビーは「自分たちは個人の選択と責任を擁護してるんだ」と主張してるけど,これは的外れだ.実際に争点となっているのは「ピザ禁止」じゃなくて,成分表示義務だ――つまり,個人がじぶんの責任で選択するための情報提供が争点になっている.
- 【食事に関して,よりよい選択はむずかしい】:また,好きに選択して食べればいいと言っても,《ピザをもう1枚食べたらあとですぐに後悔するってじゅうぶんわかっていても,その知識にもとづいて行動するのはきわめてむずかしい.栄養摂取に関しては,いいことをしようと意図していても選択肢が増えると悪しき選択につながることが多い.》
- また,肥満はたんに個人の選択にとどまらず,経済全体に大きなコストとなるのもお忘れなく.
- 【ライフスタイルと政治】:《体重の重い州ほど共和党に投票する傾向があるし,共和党支持の色合いがとくに濃いのは疾病対策予防センター (CDCP) が「肥満ベルト」と呼ぶ一群の州だ.大半が南部に属すこうした州はまさにこの肥満という健康問題でいちばん苦しんでいる.偶然ではなく,この地域出身の関係者は学校給食を健康的にしようとする努力に対する抵抗を主導している.》
- 【共和党支持層の科学嫌い】:専門家が根拠を示して「食事のあり方を変える必要があります」と言っても,共和党支持層は耳を貸さないだろう――彼らは学校ランチ改革の旗手であるミシェル・オバマに怒りの矛先を向けている.気候変動の論議と同じパターンだ.
- 共和党は困ったものですね.まる.
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