1. 前置き
先日,とある先生からほぼ未使用状態の Apple Pro Speakers をゆずってもらいました.なかなかきれいなデザインのスピーカーで魅力的ではあるものの,困ったことにアップル独自仕様のプラグで,ふつーの機器にはつなげられないかのように見えます.でも,せっかくの美麗品だし,どうにか鳴らしてみようと調べてみました.結論としては,実にかんたんに鳴らすことが出来ます.
[開封:びっくりするほどの美麗品でございました]
2. 「Appleスピーカーミニジャック」という困った独自仕様
Apple Pro Speakers は,プラグ部分が独自の「Appleスピーカーミニジャック」用のものになっていて,対応している製品にしか接続できません.事実上,iMac G4(2002年)専用のスピーカーとなってしまっていたようです.
下の画像で,おなじみのステレオミニジャックと Appleスピーカーミニジャックを並べてみました.独特な形状をしているのがわかります.
[上の黒い方が標準的なステレオミニジャック,下が問題児]
それでも,このスピーカを他の機器につないで鳴らしたい,という声は多いようです:たとえば――
- 「Pro SpeakersをiPodにつなぎたい」(http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4456774.html)
- 「apple pro speakerの端子」(http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3268173.html)
実際に,さまざまなやり方を紹介している記事が見つかります:
- 「Apple Pro Speaker ジャックの変更。」(http://prantaso-ginza.jp/post/19948720686)
- 「apple pro speakers をバナナプラグに...」(http://noraneko.dtiblog.com/blog-entry-479.html)
- 「Apple Pro Speaker 現役復活。」(http://digicool.org/wp/?p=84)
- 「Apple Pro Speakers を通常アンプで鳴らす」(http://jomako.my.coocan.jp/craft/prosp/prosp.htm)
3. かんたんな解決法
しかし,ネット上の先駆者たちのなかには,もっと単純な方法を紹介している人がいました:
- "Proprietarily Ridiculous - The Apple Pro Speakers" (http://www.dremeljunkie.com/2012/01/proprietarily-ridiculous.html)
上記の記事から,有益な情報がえられました:
- Appleスピーカーミニジャックは,プラグから円盤パーツまでのケーブルに6本のコードが入っている.
- このうち2本は,おそらく円盤パーツ内のチップと合わせて「ゲートキーパー」の役割を果たしている:つまり,iMac から信号が送られていればオーディオの信号をその先に通し,そうでなければ遮断する役割を果たしているのだと考えられる.(独自形状のプラグと合わせて iMac 専用にするためだけのくだらない仕様!)
- 円盤パーツから先の,左右のスピーカーに伸びているケーブルの中身は,標準的なスピーカーケーブルと同じ.
[円盤状のパーツ:プラグからのびたケーブルがここから2股に分岐する]
要するに,スピーカーまでのケーブルを標準的なアンプにつないでやれば事足りるのです.
そのためには,ケーブルを切ってちょいと加工するだけですみます――ケーブルを切断する覚悟さえあれば,この先に進んでください.
【注意:もちろん,加工に失敗してもぼくはいっさい責任をもちません.】
4. やってみた
さっそく作業にとりかかります.
- 工作に必要なもの:ニッパー,カッター.
- 鳴らすのに必要なもの:スピーカーアンプ.(Apple Pro Speakers はパッシブスピーカーなので,アンプで増幅してやる必要があります.)
- 作業時間:5分から10分
作業そのものは,すっごく単純です.
[STEP 1] スピーカ本体からのびているケーブルを,ディスクの根本で切ってやる.
[覚悟をきめたらおもむろに切断]
プラグから円盤パーツまでの部分は不要なゴミになります.
[STEP 2] ケーブルの被覆を先端から15mmくらい取り除きます.すると,下記画像のように金属のうじゃうじゃしたやつがでてきます.
これをかきわけていくと,なかから2本のコードが見つかります:右スピーカーは白と青のコード,左スピーカーは茶色と黄色のコード.この合計4本のコードが,アンプに接続すべきコードです.
[STEP 3] それぞれのコードの被覆を先端から5mmほど取り除きます.
[STEP 4] アンプに接続します.
下記画像のようにアンプに接続して,おそるおそる,動作を確認します――うむ,ちゃんと鳴りました.
5. 結果
というわけで,拙速ながらも,とりあえずアンプにつないで音を鳴らすことができました.きれいな音を出してくれています.――当面の問題は,これの設置場所ですが.
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